ジョナサンの家の扉をブローキが開けた。
ブローキは年の頃は17歳ぐらいですらりとして青年だった。
「やあ、ジョナス。どうしたんだいこれは」
ブローキは扉の横の割れた窓を指さしながら、家の奥のキッチンにいるジョナサンに話しかけた。
ブローキがキッチンに入ると、ジョナサンはブローキを一瞥した。
「さっきマベーニャとバブリーが言い争いながら歩いてたぜ。バブリーの旦那、眉間にしわ寄せて大変そうだったよ」
ジョナサンはハムを切っていたナイフをテーブルに突き立てると、ブローキに言った。
「いつものことだ」
「そうかい。こんなことが、いつもあったんじゃ、俺は参っちまうけどね」
「何の用だ?」
「ああ、ジョナス。忘れてた」
ブローキは上着の左ポケットから折りたたまれた紙を一枚取り出してジョナサンに渡した。
「仕事だぜ。感謝しろよな」
ジョナサンはブローキから紙を受け取ると、開いて紙面を見た。そこには細かい文字が書かれている。
ジョナサンはしばらくして無言で紙をクシャクシャにすると、キッチンの隅にあるゴミ箱へ投げ入れた。
ジョナサンはコーヒーをすすると、立ち上がり、椅子にかけていた上着を着た。
「分け前はいつも通りで。頼むぜジョナス」
ブローキは二本指を額に当てながらジョナサンにそう言うと、そのまま振り返りジョナサンの家から出ていった。


前へ | 戻る | 次へ